住宅ローンと家賃収入の収支

賃貸併用住宅のローン

賃貸併用住宅の最重要ポイント!収支シミュレーション

更新日:

賃貸併用住宅を購入する方の多くが、家賃収入でローン返済の負担を減らすシミュレーションを考えているかと思います。

しかし、賃貸併用住宅では、住宅ローンの他にもオーナーが負担しなければいけない費用があることを忘れていませんか?

賃貸併用住宅は「賃貸物件」でもあるため、きちんと経営を続けていくには維持管理費がかかります。つまり、賃貸併用住宅に住む際には、住宅ローン返済に維持管理費も加えてシミュレーションをしておかなければ、住み始めてからのマネープランが狂ってしまうのです。

今回は、賃貸併用住宅のローン返済について、具体例を挙げながらシミュレーションをしていきます。

賃貸併用住宅に住んだあとで「こんなはずではなかった」とならないように、今回紹介するシミュレーション例を参考に、自分でもローン返済プランをシミュレーションしてみてくださいね。

 

 

収入と支出はどのようなものがある?

賃貸併用住宅の購入を検討する際、皆さんが最も気にかけるのは住宅ローンの返済と家賃収入でしょう。

賃貸併用住宅の家賃収入があることを前提に住宅ローンを組む方がほとんどだと思います。その際、どれほどの家賃収入があり、その結果住宅ローンの負担がいくらになるのかを事前にシミュレーションしておかなければ、きちんと賃貸併用住宅のローンを返済することは難しいですよね。

しかし、賃貸併用住宅のローン返済プランをシミュレーションするには、単純に住宅ローンの返済額と家賃収入のみを考えるだけでは十分ではありません。

というのも、賃貸併用住宅は賃貸物件の管理費や維持費がかかるためです。

では、賃貸併用住宅のローン返済シミュレーションに含むべき管理費・維持費は、どのようなものがあるのでしょうか?

賃貸併用住宅の運営にかかる費用は様々なものがありますが、特に大きな費用や定期的に発生する費用はシミュレーションに含んでおくべきでしょう。

たとえば、下記のような費用が考えられます。

▼賃貸併用住宅の管理費・維持費

・屋根の修繕費
・外壁の洗浄・修繕
・水回りの設備の修繕・取替

これらは、だいたい15年に1度のスパンでメンテナンスが必要です。

賃貸併用住宅のシミュレーションに必要な費用


・賃貸物件の管理費

不動産管理会社に支払う費用。
1部屋につき、毎月家賃の5%~10%ほどが相場です。


・賃貸物件の募集管理費

不動産管理会社に支払う費用。
賃貸物件に入居者が入った際に、入所者募集の手数料として大家から不動産管理会社に家賃1ヶ月分を支払うのが一般的です。

 

物件は消耗するため、15~20年に1度は屋根や外壁、水回りの設備について修繕を行うと良いと言われています。一戸建てだろうとマンションだろうと、どんな住まいでも定期的に必要とされるものです。

ただし、最近では建築素材も手頃な価格で高品質なものが多く、たとえば外壁では大規模な張替えではなく洗浄だけで30年ほど保つというケースもよく見られます。

とはいえ、外壁の洗浄や住宅設備の修繕には、ある程度まとまった費用が必要になります。賃貸併用住宅に住み始めてから資金準備に困らないように、事前にシミュレーションに入れておくと良いでしょう。

特に賃貸物件ともなると、入居率を保つためにはある程度のお金をかけてきちんとメンテナンスをすることは非常に重要。そのため、管理費・維持費は賃貸併用住宅に住む際には絶対にシミュレーションしておくべき支出と言えます。

また、賃貸併用住宅の賃貸部分の管理を委託している場合の管理費も、定期的に発生する費用としてシミュレーションに入れておくと良いでしょう。

相場が決まっているため、事前にどれくらいの管理費がかかるのかシミュレーションしておくことは比較的簡単です。それでは、これらの費用を含んだ賃貸併用住宅の住宅ローン返済シミュレーションをしてみましょう。

なお、今回のシミュレーションは、あくまで概算の数字です。個人のローン返済条件、金融機関の返済条件によって、返済額や返済期間は大きく異なります。

そのため、ローン返済の詳細が知りたい方は、賃貸併用住宅専門の不動産会社や金融機関へお問い合わせ下さい。

 

賃貸併用住宅のローン返済シミュレーション

▼賃貸併用住宅シミュレーション条件

家賃15万円の賃貸マンションに住んでいた3人家族が、埼玉県に土地を買い、賃貸併用住宅を新築。

家族構成:夫(35歳)、妻(33歳)、子供(8歳)
年収世帯年収1,050万円 (夫:700万円、妻:350万円)
購入費用:計8,000万円 (土地価格:4,500万円、建物価格:3,500万円)
諸費用:640万円(土地・建物の価格の8%と想定)
自己資金:1,200万円
ローン借入額:7,500万円

 
▼住宅ローン返済

金利変動金利
借入額7,500万円(35年借り入れ)
返済方法:元利均等

 

▼賃貸併用住宅の家賃収入

部屋:1K 3戸
家賃:計16万5,000円 (5万5,000円×3戸)

 

▼賃貸併用住宅の管理費用

・賃貸併用住宅の修繕費(15年に1度)
①屋根のふき替え:約100万円
②外壁の洗浄:約30万円
③水回りの設備:約250万円

・不動産管理会社への手数料
①管理手数料(月々、家賃の5%):計8,250円 (2,750円×3戸)
②募集管理手数料(4年に1度、家賃1ヶ月分):計16万5,000円 (5万5,000円×3戸)

※1Kの単身者向けの部屋のため、4年に1度部屋の居住者が変わる想定。

 

返済1年目~10年目のシミュレーション

賃貸併用住宅の収支シミュレーション
月額
ローン返済額 約-210,000円
管理手数料 -8,250円
家賃収入 165,000円
収支合計
(実質負担額)
約-53,000円

(※各値を100円以下切り下げで試算)

家賃15万円の賃貸暮らしと比べると…
月々約97,000円の貯蓄が可能!

(※約-53,000円 + 150,000円=97,000円)

修繕費・募集管理費のシミュレーション
10年間の費用
屋根 0円(15年に1度のため)
外壁 0円(15年に1度のため)
水回り 0円(15年に1度のため)
募集手数料 -495,000円
10年間合計 -495,000円
10年間で50万円ほどの出費が必要だけど…
10年間の貯蓄額から捻出可能!

こちらのシミュレーションでは、月々の家賃収入で賃貸併用住宅のローン返済額の全てをカバーすることはできませんが、ローンの支払いが21万から5万ほどへと大きく軽減されます。

賃貸併用住宅に住む前には月々15万円払っていたことを含めて考えると、貯蓄に回せる金額は、なんと月額で9万円以上も!10年間の貯蓄となると、総額は1,000万円を超えます。

 

この貯蓄金額から、賃貸併用住宅にかかる修繕費・募集管理手数料を捻出したとしても、かなりの金額が手元に残りますね。残ったお金は、子どもの養育費や車などの購入に充てても良いですし、住宅ローンの繰り上げ返済に充てても良いでしょう。

しかし、きっと多くの方はなるべく早く住宅ローンを返済してしまいたいはず。そこで今回は、1年目~10年目で手元に残ったお金すべてを、ローンの繰り上げ返済に使うシミュレーションとします。

繰り上げ返済をすると、10年後のローン残額はいくらになるでしょうか?まとめてみましょう。

1年目~10年目の繰り上げ返済シミュレーション
金額
A. ローン残額 75,000,000円
B. 住宅ローン利息分(10年間) 約5,200,000円
C. 1~10年目のローン返済総額 約25,200,000円
① 10年後のローン残額(A+B-C) 約55,000,000円
D. 10年間の貯蓄額 約11,640,000円
(月額約97,000円×10年分)
E. 1~10年目の修繕費・募集管理費 495,000円
② 10年後の貯蓄額合計(D-E) 約11,145,000円
繰り上げ返済後のローン残額(①-②) 約43,855,000円

※概算の数字です。個人の条件、金融機関の条件によって、返済額や残高は変わります。

 

よって、繰り上げ返済後の住宅ローン残高は、約4,385万5,000円となります。

 

返済11年目~20年目のシミュレーション

11年目~20年目のシミュレーションでは、賃貸併用住宅の消耗や、金利に変動があることを想定に入れなければいけません。

そのため、11年目からは賃貸スペースの家賃が8%下落。また、ローン返済額については、金利が少し上昇し0.85%になったという想定でシミュレーションを行っていきましょう。

【住宅ローン返済】

残高:約4,385万5,000円
金利:0.85%

 

賃貸併用住宅の収支シミュレーション
月額
ローン返済額 約-160,000円
管理手数料 -7,590円
家賃収入 151,800円
収支合計
(実質負担額)
約-16,000円

(※各値を100円以下切り下げで試算)

家賃15万円の賃貸暮らしと比べると…
月々約134,000円の貯蓄が可能!

(約-16,000円 + 150,000円=約134,000円)

修繕費・募集管理費のシミュレーション
10年間の費用
屋根 約-1,000,000円
外壁 約-300,000円
水回り 約-2,500,000円
募集手数料 -455,400円
10年間合計 約-4,255,000円

(※各値を100円以下切り下げで試算)

10年間で420万円以上も必要だけど…
今回も貯蓄額から捻出可能!
 

賃貸併用住宅の家賃が下がった場合でも、10年目に繰り上げ返済していたおかげでローン返済負担が減っているため、実質負担は1万6千円ほど。

賃貸マンションに住んでいた際の居住費を含めて、貯蓄に回せる金額は13万円。1~10年目よりも大きな額を貯蓄することができますね。

11~20年目も、先程と同様に手元に残る金額をすべて繰り上げ返済に回すシミュレーションをしてみましょう。今回は、1~10年目とは違い屋根や外壁、水回りの設備の修繕費がかかることを忘れてはいけません。

では、繰り上げ返済をしたときの20年後のローン残額がいくらになるのか、シミュレーションしてみましょう。

11年目~20年目の繰り上げ返済シミュレーション
金額
A. ローン残額 約43,855,000円
B. 住宅ローン利息分(10年間) 約3,100,000円
C. 11~20年目のローン返済総額 約19,200,000円
① 10年後のローン残額(A+B-C) 約27,755,000円
D. 10年間の貯蓄額 約16,080,000円
(月額約134,000円×10年分)
E. 11~20年目の修繕費・募集管理費 約4,255,000円
② 10年後の貯蓄額合計(D-E) 約11,825,000円
繰り上げ返済後のローン残額(①-②) 約15,930,000円

※概算の数字です。個人の条件、金融機関の条件によって、返済額や残高は変わります。

 

よって、20年目の住宅ローン残額は約1,593万円。

 

返済21年目~のシミュレーション

21年目からのシミュレーションでは、再度賃貸併用住宅の家賃が下がることを想定し、11年目~20年目の家賃から10%ダウン。金利も変動し、0.9%に変わったと想定してシミュレーションしていきます。

【住宅ローン返済】

残高:約1,593万円
金利:0.9%

 

21年目からは、残りのローン残高が1,600万円ほど。そのため、15年かけて毎月少しずつ返していくのではなく、賃貸併用住宅の収入を使って繰り上げ返済を行い、5年間でローン残高を返済することができます。

賃貸併用住宅の収支シミュレーション
月額
ローン返済額 約-95,000円
管理手数料 -6,981円
家賃収入 136,620円
収支合計
(実質負担額)
約35,000円

(※各値を100円以下切り下げで試算)

家賃15万円の賃貸暮らしと比べると…
月々約185,000円の貯蓄が可能!
(約35,000円 + 150,000円=約185,000円)
修繕費・募集管理費のシミュレーション
5年間の費用
屋根 0円 (15年に1度のため)
外壁 0円 (15年に1度のため)
水回り 0円 (15年に1度のため)
募集手数料 -136,620円
5年間合計 -136,000円

(※各値を100円以下切り下げで試算)

5年間で13万6,000円必要…
もちろん、貯蓄額から捻出可能!
 

さて、先ほどまでと同じように、21~25年目の5年間の貯蓄を繰り上げ返済に使うシミュレーションをしてみましょう。

21年目~25年目の繰り上げ返済シミュレーション
金額
A. ローン残額 約15,930,000円
B. 住宅ローン利息分(5年間) 約606,000円
C. 21~25年目のローン返済総額 約5,700,000円
① 5年後のローン残額(A+B-C) 約10,836,000円
D. 5年間の貯蓄額 約11,100,000円
(月額約185,000円×5年分)
E. 21~25年目の修繕費・募集管理費 約136,000円
② 5年後の貯蓄額合計(D-E) 約10,964,000円
繰り上げ返済後のローン残額(①-②) 約-128,000円
ローン完済&12万円ほど手元に残る!

※概算の数字です。個人の条件、金融機関の条件によって、返済額や残高は変わります。

 
見事、25年目で7,500万円の住宅ローンを完済です! 

ここまでシミュレーションしてきたように、賃貸マンションに住んでいた家族が賃貸併用住宅に住み始めると、以前払っていた家賃分も貯蓄に回すことができるため、居住費の負担が大きく減るケースがあります。

そして、貯蓄できた金額分を繰り上げ返済に使えば、その分住宅ローンの返済を早く終わらせることも可能のです。

ただし、今回のシミュレーションはあくまで想定であり、賃貸併用住宅の入居率や世間の景気変動、借り入れ条件、金融機関の条件などによって家賃収入やローン返済額は大きく変わります。

必ずしもこのシミュレーションのように賃貸併用住宅のローン返済が早く終わるとは限りませんが、きちんと家賃収入が見込める土地に賃貸併用住宅を建てれば、居住費の負担を軽減させ、ローン返済負担を実質ゼロにすることも夢ではありません。

 

シミュレーションをしてから賃貸併用住宅を購入しよう

賃貸併用住宅を購入する際には、収支計画を立て、将来的なお金の動きについてシミュレーションをすることが非常に重要です。

どれくらいの家賃に設定すれば十分な貯蓄ができるのか、どんなタイミングで大きな費用が必要となるのかをシミュレーションしておかなければ、将来の見通しも立たないまま賃貸併用住宅のローン返済に追われるだけになってしまいます。

賃貸併用住宅のローン返済シミュレーションのポイントとしては、ただ家賃収入と住宅ローン返済のお金だけを考えるのではなく、賃貸スペースの維持管理費もシミュレーションにいれることです。

たとえ新築で賃貸併用住宅を購入したとしても、物件は消耗していくため数年に1度は必ず大きな費用を伴った修繕が必要になります。この費用をシミュレーションにいれなければ、賃貸併用住宅に住む際に貯蓄しておくべき金額を見誤ることになるでしょう。

 

自分1人でも大まかなシミュレーションをすることは可能ですが、より具体的にローン返済について知りたい場合には、不動産会社のスタッフと一緒にシミュレーションしてみることもおすすめの方法です。

しかし、実は、賃貸併用住宅を専門で扱う不動産会社は少ないのが現状。そんな中で、自分でぴったりの不動産会社を見つけるのはなかなか難しいところがあります。

そこで当サイトでは、賃貸併用住宅を専門で取り扱うおすすめの不動産会社も紹介しています。もしなかなか良い不動産会社が見つからない時には、ぜひチェックしてみてください。

みなさんがパートナーとして選ぶべきなのは、建築計画からローン返済シミュレーションまで、一気通貫してサポートしてくれるまさにプロと言える不動産会社。

せっかく賃貸併用住宅という家賃収入を期待できるお得なお家に住むのですから、そのメリットを最大限に活かした生活ができるように、ぜひプロのアドバイスを活用しましょう。

 

 

  
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